クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドでは、オフィスか在宅かの勤務環境に関わらず、職場体験そのものを形成する主な要因について理解するための、データと証拠に基づいたアプローチを採用しています。独自に開発したツール「Experience per Square FootTM(XSF、1平方フィート当たりの体験)」のデータベースおいて、COVID-19以前における世界中の従業員の職場体験のもととなった250万以上のデータポイントの分析と共に、現在在宅勤務環境にある世界中の4万人以上から得た170万以上のデータポイント(XSF@home)の分析を行いました。これにより、いま従業員がどのように現在の状況に対処しているかについて独自の洞察が得られた上、さらに現在の状況における「成功」と「課題」の両方を特定しました。これらの問題の厳密な理解により、「誰がオフィスに戻るべきか」について知見を獲得することができました。これら洞察を通じて最終的には、ワークプレイス戦略を革新・進化させ、従業員の「ウェルビーイング(心身の健康・豊かさ・幸福)」と「生産性」の両方を促進する職場エコシステムの開発プラットフォームの構築に寄与できることを期待しています。
主なポイント
1. 従業員はオフィスだけでなく、どこでも生産性を発揮できる
• リモートワーカーは常に良く業務を遂行している: COVID 19以前に主にリモートで働いていた従業員は、オフィス勤務中心の従業員よりも職務への従事度や仕事体験が優れており、これらは場所にとらわれない働き方が効果的であることを示しています
• コラボレーションが今までにないほど進んでいる:パンデミックの間、リモートコラボレーションテクノロジーを用いた、生産性の高いチームの協業が、更なる高みに到達しています
• 個人の集中力は高い水準を維持:自宅で就業していても、個々のタスクを生産的に行う必要がある際には集中することが可能なできることを、従業員は継続的に報告しています
2. 場所にとらわれず働くための柔軟性と選択の機会が加速している
• 従業員は柔軟性を求めている:労働力の73%は、自分の会社がある程度の在宅勤務を受け入れるべきと考えています
• 人々が交流するにはさまざまな場所が必要:個人的なつながりや絆が弱まり、組織文化や学習機会に影響を与えています。必要に応じて働く場所を選択できるようにすることで、業務の遂行と個人間の繋がり構築の両方が可能になります
• 従業員が感じる大きな信頼:従業員の90%は、リモートで業務を行うにあたり、会社から信頼されていると感じています
3. 新しい日常はトータル・ワークプレイス・エコシステム
• 場所はさまざま:職場はもはや単一の場所ではなく、利便性、機能性、ウェルビーイングをサポートする、さまざまな場所と体験のエコシステムになります
• オフィスは無くならない:オフィスの人員需要を減らしてソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)による密度の問題とのバランスをとることで、おそらく現在の拠点規模は影響を受けることはなく、オフィスは(新しい使われ方によって)支持され続けるでしょう
• オフィスの新しい意味:オフィスの存在意義は、文化的なつながり、学び、顧客や同僚との絆を強化し、創造性と革新を育む刺激的な目的地を提供することになります